民生児童委員インタビュー

民生児童委員の想いをお伝えします。

第13回続けた先の笑顔を目指して

千穐 宏之

世田谷区民生児童委員

委嘱のきっかけ

昭和40年創業の和菓子屋を営み、季節を大事にしながら、例えば春はいちご大福、秋はマスカット大福などを作っています。

かつて私の父が33年間、民生児童委員を務めていました。壁に掛けられたカレンダーに幾つも会合の予定が書いてあったり、仕事着を着替えて、民生児童委員の活動へ出掛けたりしていた父の姿を覚えています。仲間の委員方とも親しく付き合いがあり、家族から見ても日々楽しそうで、充実して過ごす様子を間近に感じていました。

6年ほど前、今度は私自身が民生児童委員にと声を掛けていただき、お役に立てればとお引き受けしました。自分にとって仕事とは別の“地域の方々とのつながり”ができることも、良いことだと思いました。

委員同士の相談を大切に

実際に民生児童委員になり、委員同士のコミュニケーションはとても大切だと感じています。委員同士が顔を合わせれば、初めは雑談していても、だんだんと活動の話になり「こんなことがあった」「それはこうしたらいいよ」と相談話に発展します。民生児童委員活動には責任がつきものであり、気を引き締めて物事に当たる分、同時に小まめな相談や報告を心がけ、ひとりで抱え込まない工夫が必要です。

私自身、地区民児協の先輩委員方にはいつもサポートいただいています。先日も住民の方が倒れて救急車で運ばれることになり、先輩委員と一緒に対応しました。「まちづくりセンター(地域包括支援センター)には、連絡を入れておいたからね!」と、素早くフォローしてくださり、大変心強く思いました。

地域の方の相談を受けて

訪問活動については(世田谷区の場合)、介護保険認定のない高齢者宅に民生児童委員が伺う「ふれあい訪問」を実施しています。訪問時は「駅近くで和菓子屋をしていますから、何か困ったらお店で声を掛けてくださいね」と言い添えます。すると笑顔になり、喜んでいただけることが多いです。

これまでにお越しになった方の相談内容は「家の水栓の調子が悪くなった」「親戚と連絡が取れない」「誰かに狙われている気がする」と、さまざまです。この間は、スマートフォン操作を尋ねに来られた方がいらっしゃり、一緒に操作方法を確認していると、詐欺の恐れのあるSMSメッセージが届いているのが分かり「気を付けてくださいね」とお話ししました。

お年寄りが多い地域なので振り込め詐欺に遭う方も多いですし、今後はデジタル機器の使い方に関することも相談が増えそうですね。

全国大会で得られた予感

ちょうど委嘱された1年目に、東京ビッグサイトで民生委員制度創設100周年記念の全国大会があり、私も会場運営のお手伝いに行きました。全国から約1万人の民生児童委員の方々が集まったのですが、どなたも生き生きとされ、その表情がキラキラ輝いていたことが強く印象に残っています。きっと民生児童委員活動を続けていくことで、そこに楽しさややりがいがある、充実した日々に繋がっていくのではないかという予感がしました。

img13_02.jpg

100周年記念の全国大会が行われた東京ビッグサイト

これから民生児童委員になる方へ

就任の打診は誰もが受けるものではありません。話が来た”タイミング”と言いますか巡り合わせがあると思いますので、ぜひ心配せず一歩踏み出してみてください。  民児協の会長や副会長に相談すれば、細やかなサポートや良いアイデアをくださいますし、明るくて親切な方々がたくさんいらっしゃいます。

また地域包括支援センターが区内各所にあり、大半の困り事はここにつなぐことで解決する場合が多く、助かっています。

地域からの信頼に誇りを持ち、活動を重ねるほどに、やりがいが見つかるのではないかと思います。私も3期目を迎えましたので、今後は新しく入った方に何か聞かれてもお答えできるよう、今まで以上にさまざまな資料に目を通し、知識を深めたいと思います。

img13_01.jpg

駅頭でのキャンペーン活動に参加 

都民連だより

最新号

バックナンバー

フェイスブック(東京都社会福祉協議会)

このサイトをSNSでシェアする

ページの先頭へ

ページトップへ
メニュー